Googleが考える「信頼性の意味」を理解し、健康アップデートから復活する方法
早速ですが「健康アップデートから復活する方法」知りたくないですか?
僕はめっちゃ知りたいです。ガチな方法が知れるなら、3ヶ月分の寿命を奉納してもいいと思えるレベルで知りたいです。
「健康アップデートから復活する方法」をネットで調べてみると「色んな実験や経験則から、こうすれば復活するのでは?」と解説された記事が見つかりました。 そういった記事も有益だとは思いますが、なんだか対処療法的な気がして、あんまり好みではなかったです。
僕は個人的に「そもそも論」が大好きです。そこで「健康アップデートから復活する方法」も「そもそも論」で考えてみました。
※ちなみに、これから偉そうに「こうすれば信頼性が上がり、順位が復活すると思うぜ」って書いていきますが、僕自身全然復活してません。そこは割り引いて読んでいただければ!
目次
1.そもそも「信頼性」って何やねん
健康アップデートによって、Googleは「信頼性」の低いサイトの順位を下げました。逆に考えると、HPの信頼性を上げれば検索順位は復活するはずです。
まぁ確かに「信頼性」は大事ですよね。信頼性は大事ですが・・・「そもそも論」好きの僕としては、ここで思うわけです。
信頼性信頼性言うけど、そもそも信頼性って何?
「俺のこと信頼して、金貸してくれよ」
「あの人は大企業勤めだから信頼できる」
「私のことが信頼できないの!?」
なんか走馬灯のように「信頼」という単語が思い返されますが、雰囲気で意味を捉えていて、しっかり理解できていない気がします。
そこで「信頼性」について深く考察するため、何冊か信頼性に関する本を読んでみました。その中で「信頼学の教室(中谷内一也著・講談社現代新書)」という本がすごく分かりやすかったので、この章では「信頼学の教室」をベースに「信頼性とは何なのか」を紐解いていくことにします。
信頼性の定義
まず「信頼する」の定義ですが、「信頼学の教室」では以下のように書かれていました。
「相手は自分に被害をもたらすことができる状況にある。しかし、そんなことはしないはずだ」と思い、相手に自分の利害を委ねることです。
上記は「信頼する」の定義なので、「信頼性」はこのような行動を取ってもらえる度合いを指します。
もう少し砕けた表現をすると、「信頼性」とは「騙しそうにない度合い」と定義できます。HPに当てはめると「ユーザーを騙しそうにない度合いが高いHP」が「信頼性の高いHP」と言えるわけですね。
信頼性を高める方法
では、信頼性(=騙しそうにない度合い)を高めるにはどうすればいいでしょうか?
例えば、見ず知らずのAさんが「いきなりだけど、3万円貸してください。絶対に返しますから!信用して!」と言ってきたとして、普通は信じることはできませんよね。 すなわち「単に私を信用してくださいと主張する」だけでは信頼性を高めることはできないということです。
「信頼学の教室」によると、信頼性の高さは次の3つで決まると書かれています。
上記3つが信頼性とどう関係するのか、「借金返済」を例に説明してみますね。
例えば、先ほどお金を貸してくれと言ってきたAさんが「返済は悪という価値観を持っていて、借金まみれで、こちらに敵意がある」という人だったとします。
この人にお金貸したら、完全に返ってこないですよね。
しかし、金を貸してくれと言ってくる人が「返済は善という価値観を持っていて、ちゃんと仕事をしていて、こちらに好意を持っている」Bさんだったとします。
来月くらいには貸した3万円、返ってきそうですよね。
AさんとBさんを比較すると、信頼性を高めるためには「価値観」「能力」「動機付け」が大事っぽいのが、なんとなく伝わったかと思います。加えて「監視と制裁」によっても信頼性が高まるとされています。「価値観」「能力」「動機付け」「監視と制裁」の詳細や、Googleが考える各項目の扱いについては、次章以降で再度お伝えしますね。
認知されなきゃ意味ない
「価値観」「能力」「動機付け」により信頼性が高まると書きましたが、これらは全て「周囲に認知」されて始めて意味があります。
たとえBさんが「価値観」「能力」「動機付け」が非常に高い人間だったとしても、そのことが誰にも知られていないと、Bさんを信頼できるかどうか、判断することはできません。
逆にAさんのように「価値観」「能力」「動機付け」が非常に低い人間だったとしても、嘘の情報を流し「価値観」「能力」「動機付け」が高い人間だと周りに認知させれば、周りはAさんを信頼性が高い人間だと勘違いします。
このように、正常な信頼関係を築くには、信頼する側は「相手を正しく認知する」必要があり、信頼される側は「自分を正しく認知させる」必要があります。 そして、これがムズいんですよね。。
まとめ
まとめると、以下のようになります。
・「信頼性」とは「騙しそうにない度合い」
・信頼性を高めるには「価値観」「能力」「動機付け」を高めればいい。
・「監視と制裁」を利用することでも信頼性は向上する
・信頼性は正しく認知しなければ意味が無い
次章からは「価値観」「能力」「動機付け」「監視と制裁」の各項目をもう少し深堀します。また、各項目をGoogleとHP運営者に当てはめて考えてみましょう。
2.Googleが要求する「価値観」
まずは「価値観」について考えてみます。 「価値観」は「何を重視するかが相手と一致している」と言い換えることもできます。
信頼性と「価値観」の関係
いくら「能力」「動機付け」が優れていても、「価値観」が合わないと、信頼性はダダ下がりです。 先ほどのBさんも「能力」「動機付け」は優れているけど「返済は悪」という意味不明な価値観を持っていた場合、まぁ確実に返済されませんよね。
Googleが考える「価値観」とは?
信頼性を高めるためには「価値観が合っている」ことが必要です。HP運営者がGoogleに対して信頼性を上げるには「Googleと同じ価値観」を持っていなくてはならないわけですね。
では、Googleの「価値観」とは何でしょうか?
これは「Google が掲げる 10 の事実」というページにバッチリ書かれていますので、見たことある人もいるかと思います。
1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
2. 1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
3. 遅いより速いほうがいい。
4. ウェブ上の民主主義は機能する。
5. 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
6. 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
7. 世の中にはまだまだ情報があふれている。
8. 情報のニーズはすべての国境を越える。
9. スーツがなくても真剣に仕事はできる。
10. 「すばらしい」では足りない。
以上の10個ですが、Googleはこういった価値観で動いています。 そして信頼性の観点からは、上記10個の価値観でHPを作るとGoogleからの信頼性が上がります。
先ほどの「10の事実」はどれも大事なのですが、「信頼性」という観点からHP運営者にとって大事なのは次の2つだと思います(僕の独断です)。
1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
6. 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
Googleがよく言っている「Googleの方を向くのではなく、ユーザーの方を向いてコンテンツ作ってね」ってのは、1の価値観を伝えているわけです。 また、6が大事である理由は、説明するまでもありませんよね。
「価値観」を認知させる方法
価値観の認知は難しい
さて、合わせるべきGoogleの価値観は理解できましたが、それをGoogleに認知させるのがムズイのです。。
「僕、ユーザーのことをめっちゃ考えてるし、悪事なんて絶対働きません!」と大声で叫んでもGoogleには伝わりません。
というか、僕が運営してるダイエットカフェ自体、ガチでこの価値観で運営してきました。 Googleのことなんてほぼ意識せず、ユーザーの利便性に特化して考え、悪事なんて働いたことないです。 でもGoogleにはそれが認知できておらず、結果的に健康アップデートで順位を下げました。
「Googleの方を向くのではなく、ユーザーの方を向く」というのは、あくまでも理想です。実際にはその理想をGoogleに認知させるために「どうしてもGoogleの方を向く」必要があるわけですね。
Googleも理想を掲げるのであれば、その理想通りに動いてるHP運営者をちゃんと認知する仕組みを整備してほしいものです(難しいのだとは思いますが)。
気を取り直して、Googleに価値観を認知させるためには具体的にどうすればいいか考えてみます。
ネガポジ対策
「ユーザーのことを第一に考えてるHPは、ユーザーにポジティブな印象を持たれるはず」という判断はGoogleにもできるかと思います。 ブログやSNSでポジティブな言葉と共にHPが紹介されていれば、そういった意味で信頼性が上がるでしょう。 逆にネガティブな言葉と共にHPが紹介されていれば信頼性が下がりそうですね。
そこで、ブログやSNSでポジティブに紹介される仕組み作りをするのはアリだと思います。
まぁこの辺り、どこまでGoogleが正確に認知できるか、ちょっと疑問が残ります。 「ブロガーやツイッタラーを偽装して、ポジティブな言葉で自社HPを紹介しよう」という輩も現れると思いますし。。
スパム行為はしない。
当然ですが、「スパム行為」は「6.悪事を働かなくてもお金は稼げる。」に反しますのでやめましょう(一発で信頼を失います)。 「信頼性を上げる方法」も、「こうやれば、Googleに信頼性が高いと勘違いしてもらえるぜ(本当は信頼性低いけど)」という価値観で対応してしまうと、発見され次第、ペナルティを食らってしまいます。 繰り返しますが、やめた方が良いです。
価値観まとめ
・価値観が合うと信頼性が上がる。
・Googleの価値観は「1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。」「6. 悪事を働かなくてもお金は稼げる。」
・価値観の認知させる方法には「ネガポジ対策」「スパム行為はしない」等がある。
3.Googleが要求する「能力」
次に「能力」ですが、「能力」とは「専門的技術が高い」「有能である」「豊かな専門知識を持つ」といったものを指します。
信頼性と「能力」の関係
いくら「動機付け」「価値観」が優れていても、「能力」が低いと信頼性は低くなります。 先ほどのBさんも「動機付け」「価値観」が優れていても「借金まみれ 」だったら借金を返す能力が低過ぎて、借金返せなさそうですよね・・。
Googleが考える「能力」とは?
Google的には「HPのコンテンツを作る」ことに関して「専門的技術」「有能」「豊かな専門知識」を持ってることが「能力が高い」と見なしていそうです。
例えば、医療系のコンテンツを作るのであれば、「医療の専門的技術を習得している」「医療の専門知識が豊富」「難解な医学用語をわかりやすく文章にできる」ような人が「能力が高い」と言えます。
「能力」を認知させる方法
価値観と同様に「俺、能力めっちゃ高いっす」と主張するだけでは、信じてもらうことはできません。 当然、何らかの証明が必要になってきます。
具体的には、資格・経験・経歴・実績の4つでしょう。 作成するコンテンツによってもアピールする能力は異なりますが、一例を上げると以下のようになるかと思います。
実績:上場企業である、何らかの認定を受けた、何らかの賞を受賞した等
資格:医療分野であれば「医師免許」、会計分野なら「公認会計士」等
経験・経歴:沿革等
また、上記には強い弱いありますね。 賞でも「よくわからない賞」と「歴史ある賞」では価値が異なりますし、資格も「公認会計士」と「日商簿記3級」では価値が違います。
これらをサイト内にテキストで書いたり賞状画像をアップしたりすれば、Googleはそれを認識するでしょう(テキストは簡単に偽装可能なので、どこまで重視されるか疑問ですが)。 また「医師会のHPからリンク貼られてる」「歴史ある賞のHPからリンク貼られてる」といったものも当然認識されますので、リンク貼ってもらえるなら、貼ってもらった方が良いです。
というわけで、サイト運営者は「能力を証明する何か」を持っているのであれば、それをアピールし、持ってないのであれば、取得してアピールしましょう!
能力まとめ
・能力が高いと信頼性が上がる
・Googleが考える「能力」は「コンテンツを作る」ことに関して「専門的技術」「有能」「豊かな専門知識」を持ってること
・Googleに「能力」を認知させるには、「テキスト」「リンク」で実績・資格・経験・経歴をアピールすること
4.Googleが要求する「動機付け」
最後に「動機付け」です。 「動機付け」をより詳しく説明すると「目標達成に向かって行動を開始させ、維持させる心理学的な構成概念(信頼学の教室No.153より)」となります。 ちょっとわかりにくいですが、要するに「やる気」だと僕は理解してます。
信頼性と「動機付け」の関係
いくら「能力」「価値観」が優れていても、「動機付け」が低いと信頼性は低くなります。 先ほどのBさんも「能力」「価値観」が優れていても「僕のことが大嫌いで、僕が喜ぶようなことをしたくない」という人だったら「借金を返すやる気が低そう」で借金返ってくるか怪しいですよね。
Googleが考える「動機付け」とは?
Googleが評価する「動機付け = やる気」とは何でしょうか。 GoogleはHP運営者に「ユーザーにとって素晴らしいコンテンツを作ってほしい」と願っているはずです(それがGoogleの利益にも繋がりますし)。 よって、HP運営者としては、「俺、ユーザーにとって素晴らしいコンテンツを作る気満々です!」ってことをアピールすれば良いってことになりますね。
「動機付け」を認知させる方法
どうやって「やる気」をアピールするか。 これも難しそうですよね。 「俺、やる気満々っす」って笑顔で言われても、何を根拠にそれを信じれば?って思います。
広告を貼り過ぎない
なんとなくですが、「広告だらけ」のHPは「ユーザー」よりも「お金」の方を向いてそうな気がします。適度に広告を貼る分には問題ないとは思いますが、広告だらけだと「お金儲けにやる気満々で、ユーザーのことは、どうでもいいっす」とGoogleに認知されそうで、マイナスになるかもしれません。
「良い行動をする会」に入会する。
動機付けを判断する際には「その人がどういう団体に所属しているか」を見る場合もあります。 「悪の秘密結社」の会員だと、「素晴らしいコンテンツを作る気無さそう?」って思われてしまいそうですよね。
信頼性の高い「何か良い行動をしてそうな会」に入会していれば、「素晴らしいコンテンツを作る気ありそうかも」と思われそうです。 具体的にどの会が「良い行動をする会」に当てはまるかというと・・・、ジャンルによるって気もしますが。。
パッと思いついて多くのジャンルで使えそうなのは、地元の商工会議所とかでしょうか。
動機付けまとめ
・動機付けが高いと信頼性が上がる
・Googleが考える「動機付け」は「ユーザーにとって素晴らしいコンテンツを作るやる気」を指す。
・Googleに「動機付け」を認知させる方法には、「広告を貼り過ぎない」「良い行動をする会に入会」等がある。
5.Googleが要求する「監視と制裁」
その人の信頼性とは別に、「監視と制裁」を使うことでも信頼性が高まります。
※厳密には「監視と制裁」で向上するのは「信頼性」ではなく「安心感」なのですが、無駄に分かりにくくなるため「信頼性が高まる」ということにしておきます。
信頼性と「監視と制裁」の関係
例えば、先ほどのAさん(借金苦で借りた金は返さなくて良いと思ってる)はお金に関して到底信用できそうにありません。
しかし、架空の機械ですが「嘘ついたら針千本飲ますマシーン」がAさんの喉に設置されており、嘘をつくとそれが確実に把握され(監視)、針千本が喉に投入される(制裁)とします。この場合、Aさんの言葉の信用度はググッと上がります。
なにしろAさんは嘘をついたら機械が作動して死にますから、「借金苦で借りた金を返す気がないAさんだけど、貸した3万円、死にもの狂いで返そうとするんだろうな」と思い、信じることができます。
これは架空の例ですが、こういった「監視」が確実に行われ、裏切った場合に「制裁」が確実に下される場合も、信用度が上がるというわけです。
Googleが考える「監視と制裁」とは?
Googleが「監視」しやすく、場合によっては「制裁」もできる状態とはどんなものでしょう?
責任の所在の明確化
わかりやすいのは、「責任の所在を明確にすること」だと思います。 これには「運営者情報を詳細に公開する(会社名・住所・連絡先等)」ことが当てはまります。 こういった情報を公開することにより、何か悪事を働いた場合に(匿名よりは)制裁を加えやすくなります。
実世界での実在制
運営者のページに社員の顔写真を掲載したり、住所を実在する住所にしたりでしょうか。
外部組織による監視
第三者委員会みたいなのを立ち上げ、監視させるのも一つの手ではあります(普通の企業には難しそうですが)。
「監視と制裁」を認知させる方法
前述の通りですが、最も簡単な方法としては「運営者情報の公開」でしょう。 それも、具体的であれば具体的であるほど良いと思います。
監視と制裁まとめ
・「監視と制裁」が実施されると信頼性が上がる
・Googleに「監視と制裁」を認知させる方法には、「責任の所在の明確化」「実世界での実在制」「外部組織による監視」等がある。
6.まとめ:健康アップデートから復活する方法
これまで「価値観」「能力」「動機付け」「監視と制裁」に分けて信頼性を上げる方法を見てきました。 ただ、これらの対策をしていれば健康アップデートから復活するかどうかっていうと、それはGoogleにしかわからないです。
現時点でGoogleがどれくらいHPの信頼性の高さを認知する能力があるか、わかりませんし。 また今後、どの程度まで信頼性の認知能力が向上するかもわかりません。
ですが、方向性としては「価値観」「能力」「動機付け」「監視と制裁」を向上させることで信頼性が向上するのは間違ってないと思います。 最後に、信頼性の要素別に「GoogleがHP運営者に求めること」「Googleに信頼性を認知させる方法」をまとめておきます。
上記の「Googleに認知させる方法(例)」に関しては、あくまでも僕の頭でパッと思いついた程度のものです。 HPのジャンルや性質によっては、他にも良い手法があると思いますので、皆さん考えてみてください(良い手法が思いついたらこっそり教えてください)。
7.最後に
正直な話、僕は「◯◯賞を受賞しました」「◯◯の認定を受けました」「◯◯の会員です」「◯◯に上場しました」「弊社の情報を公開しました」とかには何の価値も感じていません。
ユーザーにとって大事なことは、賞状や認定ではなく、「真実の情報がわかりやすく掲載されていること」ですから。
しかし、残念ながら信頼性の認知のためには賞状や認定のような「ユーザーにとってはどうでもいいこと」だけど「Googleが信頼性を認知するためには必要なこと」にも気を配らなくてはならないようです。
「ユーザーにとって素晴らしいコンテンツ」だけを考えてサービス運営できるよう、Googleには引き続き認知能力の向上に努めてもらいたいです。