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公開日:2019.12.27

口コミサイト運営者が考える、食べログの点数操作疑惑の超簡単な解決法

福田です。

食べログの点数操作疑惑に関してですが・・・。

以前から「食べログは、ちょいちょい炎上してるよなぁ。口コミサイト運営者として、俺もなんか言いたい」と思いつつも忙しさにかまけて先送りしていました。

そんな先送りの日々を送っていたのですが、昨日たまたま見かけたツイートに反応したところ、

と返答が来たので「やる気出てきた」となりました。

というわけで、食べログの点数操作疑惑に関して、日本一素敵な記事を書くべく、がんばりまーす。

いや、、、「がんばりまーす」みたいなテンションではなく「一気にやってやるぜ!」的なテンションで書く(でないと、今日中に書けない)。

【追記】思ったより長くなったので「目次」をちゃんと作ってみた。

食べログの点数操作疑惑とは?

そもそも「食べログの点数操作疑惑」ってなんやねん?って話ですが、俺感覚で、1、2年に一度くらいのペースで「点数が不正に操作された!」という不満が飲食店より出て炎上するってやつです。

先日、twitter上で食べログの星の数について、
ある問題が話題になりました。

食べログの闇として話題になったその問題とは、
「評価3.8以上は年会費を払わなければ3.6に下げられる」
というものです。

直近(今年の10月)では、上記の「3.8問題」ですね。
年会費を払わないと点数を下げるという「本当だったら営業妨害的な罪で罰せられそう」なやつです。

まぁ、真実かどうかはさておき、食べログの点数に関しては長年「お金を払ったら点数が上がる」「お金を払ってたらマイナスの口コミを削除してもらえる」といった噂が後を立ちません。

それらがどこまで本当なのか?何が問題なのか?
こういった点数操作疑惑をいっちょ解決してやります。

なぜ、食べログではたびたび点数操作疑惑が浮上するのか?

さて、点数操作疑惑が起こる源泉は何なのでしょうか?

早速これが答えやと思うねんけど「透明性の低さ」やろ。
もうちょっと具体的に書くと「点数に関して、自分の直感と実際の点数が違い過ぎるにも関わらず、その原因が不明瞭過ぎる」ことが点数操作疑惑の根本原因だと思う。

で、その「透明性の低さ」は次の2つの問題により引き起こされてる。

(問題1)食べログ評価が単純平均ではないこと
(問題2)有料の店舗会員を優遇していること

そして、食べログが炎上している時は大体この2つの問題が入り混じって複雑化し、「なんかよくわからんけど、食べログはあかんでぇ」みたいなことになってるっぽい。

この2つはちゃんと分けて考えないといけない。
分けた上で、最終的には絡み合うねんけど、まずは分けないとマジで訳わからんくなるわ。

(問題1)食べログ評価が単純平均ではないこと

まず1つ目の問題である「食べログ評価が単純平均ではないこと」について考察していく。

食べログには「点数・ランキングについて」というページがご丁寧にも用意されていて、そこに食べログの点数についても言及されている。

さて、この冒頭に誇らしげに「食べログの点数は単純平均ではありません。」と書かれている。

いやいやいや。「食べログの点数は単純平均ではありません。」とか誇ってる場合じゃない。客側にとっても、店側にとっても、分かりづらすぎる。直感的に理解できない。それによって透明度が低くなってる。

ユーザーの皆様の声を反映させた指標として、影響度を持つユーザーからのより多くの高い評価が集まることで点数が上がる仕組みになっています。

とか書いてるけど、本当か??
俺だったら単純平均の方が直感的に分かりやすくて良いのだが。

こんな感じで食べログの評価点数は単純平均でなく、しかも計算方法が公開されてないので「えぇ?あの店4点とか5点ばっかりなのに、総合評価は3.2点だよ。不正に操作されているのでは?」といった疑念が生まれる。

この疑念を抱かれる時点で口コミサイトの信頼性が揺らぐので、食べログにとってもデメリット大きいと思うのだが。。

マジで、ここが最初にして最大の「食べログ、信用できるの?」ポイントだよなぁ。

というわけで、疑惑を解消するには「単純平均にするのが良い」というのが俺の意見なのだが、どうして食べログは「単純平均にしている」のか?本当にユーザーにとって「単純平均でない」方が良いのか。気合入れて考えるか。

単純平均ではないことによるデメリット

まず、客・店側のデメリットを考える。

客が点数を見て、直感的に良し悪しの判断ができない

普通、最低が1点、最高が5点で評価される仕組みの場合、「良くも悪くもない平均的な店」は3点って思うよね。んで、3.5点とかだと「良いって言ってる人が結構多いじゃん」ってなるし、4.3点とかだと「めっちゃ良さそう!」ってなる。逆に2.5点とかだと「あかんっぽい」ってなるし1.7点とかだと「やばくねこの店」ってなる。

食べログでは、こういう直感に反する結果が結構出てくる。

例えば、去年惜しまれながら(多分店長の引退により)閉店した「ごはんや デンスケ」というお店がある。

評価の数は24件。評価平均点は3.12点。

点数だけ見ると「普通か、普通よりほんの少し良い店」という感じ。

しかし、俺はこの店に10年以上通い、「味の素晴らしさ」「ボリュームの素晴らしさ」「盛り付けの素晴らしさ」「接客の素晴らしさ」「コスパの素晴らしさ」などをめっちゃ知ってる。店長元気にしてるかな。

3.12程度の「普通よりほんの少し良い店」なワケがない。

かなり良い!むしろめっちゃ良い!この値段でこの味・ボリューム・盛り付け、そして職人気質だけど人情味溢れる店の雰囲気。いや、俺感覚では「4.5点以上」であり、個人的な思い入れを差っ引いても「4点」くらいはある。3.12は流石にありえない。

というわけで、個別の24件の評価を見ると、
3.9、3.5、3.5、3.5、4.0、5.0、3.5、4.0、なし、3.8、4.5、4.0、4.0、3.5、4.5、2.5、3.5、4.5、4.0、3.5、4.0、4.0、4.0、3.7
となっていて、単純平均だと3.865(≒3.87点)となった。

3.87点であれば、俺も「まぁ、このくらいなら納得」となる。
3.12点はありえんだろ。というか、点数をつけている23人中、3.12点以下を付けてるのは、1人だけ。22人は3.5点以上を付けている。なのに、なんで3.12点なの?直感的な理解から大幅にズレていて意味がわからん。点数を不正に操作しているのでは?とすら思う。

まぁ、1事例で判断するのは早合点だが、まじで「どういう計算結果で3.12点という低い点数になっちゃったの?直感に反し過ぎてるんですけど」というのが正直な感想だ。

単純平均の方が、納得感が高い人が多いのではなかろうか。

点数計算の仕組み(アルゴリズム)が不明瞭&変化する

食べログの点数計算のアルゴリズムは不明瞭(公開されてないので)であり、たまに変化しているようだ。食べログ的に、より良くなるように改善しているのだろう。

ただし、「アルゴリズムが変わると、全く同じ店で口コミが増えてもないのに1日で点数が大きく変わる」「アルゴリズムの中身は非公開」となると、店側としては「意味がわからん。不正に点数が操作されたに違いない」と感じるのも無理はない。

これを表すツイートがこちら。

このツイートに貼られた画像によると、2019年の5月20日と5月21日で点数が大きく変わったとのこと。

一番変化の幅が大きいのは「KollaBo 中目黒店」。確かに口コミに変化もないのに1日で3.51点から3.06点まで下がったら「突然、不正に点数を下げられた!」と感じるのもおかしくはない。

念のため、本当にそんなに点数の変化があったのか「インターネットアーカイブ」という「過去のその日のページの様子」がわかるサービスを使って見てみると・・・

■2019年5月19日時点

■2019年6月7日時点

「インターネットアーカイブ」の都合で5月20日と5月21日の様子はわからなかったが、それに一番近い日程を取得してみた。確かに口コミ数が変化してない(27個)のに点数だけ3.51点から3.06点になってるわ。

では、本当に不正に点数が下げられたのかを確認すべく、色々調べてみた。

まず、下記の画像を見て欲しい。

これは、「点数・ランキングについて」の一部をキャプチャしたものだが、「点数更新」という箇所に

点数は毎月第1火曜日と第3火曜日(※)の原則月2回更新を行っています。新たに投稿された評価の反映だけではなく、ユーザーごとの影響度の再評価や全体的な算出方法の改善などを全て考慮し再計算するので、新たに評価が投稿されていない場合にも点数が変動することがあります。

と書かれている。
そして、2019年5月20日は第3月曜日で、5月21日は第3火曜日になっていて、まさに点数更新日に変更されたわけだ。大幅な点数の変化は不正な点数操作ではなく「全体的な算出方法の改善などを考慮して再計算した結果」という可能性が出てきた。

ちなみにKollaBo以外の店では、この日を境に点数はどうなっているだろう?

公平を期すため、食べログの検索キーワードにて「焼肉」と入れて出てきた店のうち「口コミ数が一定以上ある」「2019年5月の更新日前後のデータ取れた」「2019年5月の更新日前後で口コミ数が変わってない」お店を上から順番に3つ選択した。

炭火焼肉 新宿 柳苑

■2019年5月5日

■2019年5月22日

口コミに変化がないのに点数が3.51から3.42に少し減少。

和牛スタジアム 焼肉しまにく 新宿店

■2019年5月5日

■2019年5月22日

口コミに変化がないのに点数が3.40から3.06に大幅に減少。

自起屋

■2019年5月5日

■2019年5月28日

口コミに変化がないのに点数が3.08から3.25に上昇。

という結果になった。
やはり5月21日のタイミングで、KollaBoに限らず他の店でも大きく点数が変化していた。点数が下がってる店もあれば、上がってる店もある。

この結果から推察するに、食べログに登録されてる店舗数は90万店舗くらいあるわけだから、「食べログの営業で、なんか不穏なことを言われた」タイミングで「アルゴリズムの変動で大きく点数が下がった」お店がいくつか出てきてもおかしくはない。

すなわち「不正に点数が操作された」のではなく、そう感じるほどに「大きく点数の算出アルゴリズムが更新された」可能性の方が高そう。

というわけで、不正ではなさそうだ。

問題としては「どういうアルゴリズムなのか」が分からなさ過ぎるので、客も店も納得できないってところだろう。そりゃ点数が激減した店からすると「不正されてるのでは?」という疑問も出てくるかもなぁ。

俺的には「そういう嫌疑がかけられる時点で信頼性を失うので良くない」と思うのですが、食べログ側はその辺りどう思ってるのだろうか?

単純平均じゃないことのデメリットまとめ

というわけで、

・直感的に良し悪しが判断できない。
・点数不正操作の疑惑が生まれる。

というデメリットがある。これらは共に食べログの点数に対する信頼感を損なっており、客・店にとっても、食べログにとっても大きなデメリットとなっている。

単純平均じゃないことのメリット

先ほどはデメリットを見てきたが、食べログは「単純平均じゃない方がメリットが大きい」と認識しているとのこと。マジか。

「点数・ランキングについて」を再度見てみよう。

ユーザーが喜ぶ・・・?

ユーザーの皆様の声を反映させた指標として、影響度を持つユーザーからのより多くの高い評価が集まることで点数が上がる仕組みになっています。

と書いてある。マジか??
今後、単純平均でないことを「加重平均(なんらかの重み付けをした平均)」と呼ぶけど、食べログは、ユーザーの声を反映した結果、加重平均になってるの?

少なくとも、俺は「ごはんや デンスケ」の件でも加重平均よりも単純平均の方が納得感が高かったし、単純平均の方が良いと思うのだが。。

他の人たちはそうは思ってないってこと??マジか?

と思ったので、アンケートしたわ。16500円払って。
割と安くて即日でアンケートできるところを探したら「アンとケイト」というアンケートサービスを見つけた。初めて見るサービスだったので「大丈夫か?」と思ったけど、運営企業が一部上場してる調査会社のインテージと資本・業務提携してたので信用することにした。

アンケートは2019年12月26日から2019年12月27日に、ランダムで500人に行った・・・が、記事完成までに間に合ったのは423人だった。まぁいい。

質問項目は下記の3つ。選択肢はランダム順で表示。

回答はそれぞれ下記のようになった。

Q1.あなたは飲食店の関係者(オーナー、店長、従業員)ですか?
・はい(56/423=13%)
・いいえ(367/423=87%)

Q2.飲食店口コミサイトの点数評価ですが、次のどちらの計算方法が嬉しいですか?
・(店)単純平均により計算される。(35/56=62%)
・(店)加重平均(評価者の信頼性や口コミの数等を考慮し、より良い点数を出そうとする)により計算されるが、計算方法は非公開。(21/56=38%)
・(客)単純平均により計算される。(251/367=68%)
・(客)加重平均(評価者の信頼性や口コミの数等を考慮し、より良い点数を出そうとする)により計算されるが、計算方法は非公開。(116/367=32%)
・(全体)単純平均により計算される。(286/423=68%)
・(全体)加重平均(評価者の信頼性や口コミの数等を考慮し、より良い点数を出そうとする)により計算されるが、計算方法は非公開。(137/423=32%)

一応、飲食店の関係者とそれ以外(客ってことにした)を分けてみた。
さて、上記を見たところ、客側で68%が単純平均の方が嬉しく、店側も62%が単純平均の方が嬉しいと答えた。ほぼ同じか。

423人に聞いて、この結果だと、普通にユーザーも「単純平均の方が嬉しい」のでは?本当にユーザーの皆様の声を反映させた結果、加重平均になったのだろうか?

加重平均の方には「より良い点数を出そうとする」という注意書きを書いていても、なお68%が単純平均の方が嬉しいとしている。

ちなみに「単純平均」を選んだ人の主な理由は「わかりやすいから」「加重計算の計算方法が不明なのが嫌」、「加重平均」を選んだ人の主な理由は「より信頼できそうだから」となっていた。

というわけで、食べログ側は「ユーザーの皆様の声を反映させた指標として、影響度を持つユーザーからのより多くの高い評価が集まることで点数が上がる仕組みになっています」と記載しているが、アンケートでは「ユーザーは単純平均で計算する方が嬉しい」という結果が出た。

食べログはこのアンケート結果をどう受け止めるだろう?

不正投稿への対策・・?

食べログが挙げている「単純平均ではなく、計算方法を公開しない理由」に不正対策があるという。

上記1と2を中心とする点数の算出方法は非公開とし、常に見直しを行っています。これは悪意のある不正な業者が、実際の飲食体験に基づかない口コミを多数投稿するなどの方法によって影響度を不正に取得したり悪用することで、意図的にお店の点数を操作することを防止することが主な理由です。

まぁね。これは一理ある。
確かに単純平均ではなく、加重平均にし、その計算方法を非公開にした方が悪徳業者の不正は防ぎやすくなる。

しかしだ。結局不正は行える。「ユーザー影響度の高い人を囲ったり」「不正業者がユーザー影響度の高いユーザーを作成したり」ってのができてしまう。食べログほどの影響力の強いサイトであれば、それくらいやる不正業者は出てくるだろう。実際、「ユーザー影響度の高い人の不正」ってのは「以前もあった」し、不正対策としては、それほど効果ないと思うぞ。そこじゃないって感じ。

それよりも、単純平均で算出しつつ、ステマは頑張って見つけて削除するってのが一番良いと思うが、どうかなぁ?

実際、食べログのステマ対策はそこまで難しくないという予想。
いや、確かにステマ業者は多種多様いて、不正の手法も様々で対策は超大変なんだけど、いうても飲食店は「物理的な店舗」を構えているわけで。ステマが発見されるリスクは相当高いわけよ(ステマをしてたお店、みたいなレッテルが貼られたら最悪潰れる)。

弊社が運営してるダイエット商品の口コミサイト「ダイエットカフェ」でもステマは行われるが、酷いダイエット業者は会社はペーパーカンパニーで、商品の悪い噂が立ったら会社名変えたり、代表変えたり、パッケージだけ変えて商品名変えたりして、すぐに生まれ変わるからね。

Amazonのマーケットプレイスのステマもそんな感じだろうな。ステマがバレた後のダメージが少ない業界はステマが横行しやすい。それに比べたら「物理的な店舗」のある飲食店はステマはそこまで横行しにくいと思う。多分。

それこそステマを見つけたら、それに依頼していた店舗には厳重注意し、以降「ブラックリスト化」し、より厳しく目を光らせるといった対応をすれば良い。以前もやってたみたいにね。

「食べログ」でやらせ業者が順位を不正操作

単純平均じゃないことのメリットまとめ

■ユーザーが喜ぶ
アンケートにより、これには疑念が残る。

■不正対策
一理あるが、、、そこまで大きなメリットとはならないと思う。

【結論】単純平均か加重平均か?

ここまで、「単純平均じゃない(加重平均)」ことのメリット・デメリットを検討してきた。

再度まとめるが、

■メリット
・「ユーザーの皆様の声」が反映されている
・不正対策

■デメリット
・直感的に良し悪しが判断できない。
・点数不正操作の疑惑が生まれる。

前述の通り、メリットのうち「ユーザーの皆様の声が反映されている」というのには疑念が残る(というか、ユーザーは単純平均を求めてるというアンケート結果が出た)。また、不正対策のメリットもそこまで大きくはなさそう。

それよりも「直感的に良し悪しが判断できない」「点数不正操作の疑惑が生まれる」ことによる「ユーザーは、食べログが不正をしてると感じる」ってことの方が問題。

というわけで、俺は食べログはシンプルに計算方法を「単純平均」に変更するのが良いと思う。これにより、様々な不明瞭な点が明らかになってくる。口コミサイト側の俺ですら、「計算方法を複雑化させることで、食べログだけが得するような、なんらかの不正な計算が含まれてるのでは?」って疑念を抱くもんな。

逆に「単純平均」にさえすれば、食べログ側が不正をしようと思っても非常にやりにくくなり、それによりユーザーの信頼を取り戻すことになる。

さて、この次は・・

当初、俺は「食べログ評価が単純平均でないことが諸悪の根元や・・」と思っていた。そして、「単純平均を採用すれば、9割解決」くらいに思ってた。

しかし、冒頭で書いた透明性の低さの原因の2つ目(有料の店舗会員を優遇していること)も相当「点数操作疑惑」には関連してることが判明した。頑張って引き続き考察するわ。

(問題2)有料の店舗会員を優遇していること

さて、有料の店舗会員というのは、何なのか?というのをまず簡単に書いておこう。

食べログ店舗会員のご案内

まずは上記ページを見て欲しい。
有料の店舗会員になると、様々な機能が利用できるようだ。
「アクセスアップ」「表現力アップ」「来店促進(ネット予約)」「来店促進(ポイント付与)」「ゴールデンタイム強化」「サポートサービス」となっているが、俺視点だと「アクセスアップ」の重要度が群を抜いて高いと見た。

これですね。
すなわち「ベーシックプランS(月額固定25000円+従量課金)」以上のプランを契約すれば、「標準【会員店舗優先順】」に掲載されるということである。

だからか!食べログの決算報告書を見た時に、1店舗あたりの月額売上が大体3万円だったんだけど、そりゃみんな「標準【会員店舗優先順】」に掲載されたいよなぁ。「ベーシックプランS(月額固定25000円+従量課金)」で掲載されるので、ほとんどの会員は「ベーシックプランS」を選択しているのだろう。

まぁ、食べログも営利企業が運営してるんだから、有料サービスがあること自体は普通だ。金を払えば優遇する、普通だ。では、問題は何なのか?下記の2点だと思う。

・有料の店舗会員を”不正”に優遇してるという誤解を生む
・有料の店舗会員は、間接的に、点数に影響してる

順番に説明していく。

有料の店舗会員を”不正”に優遇してるという誤解を生む

この件に関しては、下記の記事が良い感じであった。
そう、今回この記事を書くキッカケとなった中嶋さんの記事である。

詳細は後述する通りさまざまな事情はあるものの、口コミサイトを名乗りながら不利なレビューを削除してお店側に立っているように見えたり、一方でレビューの星を人質のように使って広告料の支払いを迫る悪質なビジネスを行ったりしているようにも見えるなど、立ち位置や軸足がいったいどちらを向いているのか、まったく分からない仕組みで運営されているのが食べログだ。

(中略)

では実際に、広告料を払ったお店の不利なレビューを消したり、お店に対して広告料を払わないと星の数を下げますといった営業活動をカカクコムがやっているのかというと、おそらくやっていない可能性の方が高いと思われる。もしやっていることがバレてしまえば、サイトの存続どころか企業の存続すら危うい行為だからだ。

ちょっと引用長いけど許して欲しい。
この部分は非常に重要で、著者の中嶋さんも「食べログは悪質なビジネスを行っているように見える。しかし、実際には不利なレビューを消したり広告料を払わないと星の数を下げるといった営業活動はやってない可能性が高い。なぜなら、バレたら企業の存続が危ういから」と書いている。

その通り過ぎる。このレベルの不正はリターンに対して、リスクがあまりにも大き過ぎる。マジで会社が潰れるレベルの不正であり、算数ができる経営者であれば、このリスクは取らない(単純に期待値がマイナスだと思う)

ただし、営業代理店がどういう活動を行っているかはわからない。

食べログ正規代理店一覧

上記には飲食店に営業活動を行っている代理店が一覧されているが、見る人が見たら「イケイケの営業をしてるあの企業も入ってる・・。ノルマ達成のため、無茶な営業やってるかも。」と思うのではないだろうか(俺は思った)。

もしかしたら、末端の代理店営業マンが「会員の契約をしないと、、不利なことになっちゃうかもゴニョゴニョ・・」といったことを言ってる可能性も否定できない。そして、食べログはそれを制御しきれるかというと、、そこまでは厳しいのでは。

というわけで「実際には不正を行っていないが、そう勘違いされている」というのが本当のところだろう。

有料の店舗会員は点数に影響しないのか?影響してたわ。

前述の通り、「有料の店舗会員」になったところで、点数には影響しないと思われます。

直接的には。

ただね、「間接的に」めっちゃ影響するってことがわかったわ。
重要なポイントがいくつかあるので、まずそれを列挙します。

■重要なポイント
・リテラシーの低いユーザー(恐らく相当多い)はデフォルトのまま食べログを利用する。
・食べログでは、デフォルトで「標準」が表示される。
・「標準」に掲載されるには「有料の店舗会員(ベーシックプランS以上)」を契約する必要がある。
・「標準」に掲載されないと、食べログ上でのアクセスが集まりにくい。
・食べログ上でのアクセスが集まりにくいと、口コミの投稿も少なくなる。
・口コミの投稿数が少ないと、評価点数が異様に低く算出される。

これってすなわち、、、、

■有料の店舗会員になる。
→デフォルトの「標準」枠に表示される。
→食べログ上での露出が増えるので口コミ数が増えやすくなる。
→口コミ数が多い方が点数が高く算出されるので、点数が高くなる。

■有料の店舗会員にならない。
→デフォルトの「標準」枠に表示されない。
→食べログ上での露出が増えず口コミ数がなかなか増えない。
→口コミ数が低いと点数が低く算出されるので、点数が低くなる。

こういうことか??
有料の店舗会員にならないと、口コミが集まりにくく、それによって点数が低く算出されるやんけ!

ってことに遅ればせながら気付いたわ。

いや、俺がいつも利用してるコスパが良くてめちゃ美味いお店なんかは毎月25000円以上の月額費と従量課金なんて無理だよ。利幅を削ってるからあの美味さであの値段なわけやし。そうなると、標準に掲載されないし、結果的に口コミの数が少ないわけで、口コミが少ないから点数は低く表示されるわけか。

流石に邪悪としか。。

というわけで、間接的にだけど、「有料の店舗会員になることで、点数が高くなりがち」「有料の店舗会員にならないことで、点数が低くなりがち」ということになる。なるほどな。

ここまで狙ってそうしてるのかはわからんが、結果的にそうなってるぞ。

こうなると、飲食店は有料の店舗会員になるしかなくない?今の時代、ほとんどの人はネットで検索して飲食店を探すわけで、そして、今のところ、アクセス数が最大の飲食店サービスは「食べログ」なわけか。これは。。

やっぱ話は戻るけど、点数の算出は「単純平均」にすべきやな。
単純平均であれば、この流れは壊れる。有料の店舗会員であることが「点数の向上」には繋がらないわけなので。

【結論】食べログの点数操作疑惑にまつわる「まとめ」と「解決法」

これまでの考察をまとめると・・

・単純平均じゃないことにより透明性が低下していて、点数操作を疑われる。(濡れ衣ではあるが、疑われる原因は食べログ)
・有料の店舗会員が間接的に点数に影響するような仕組みにしている。(グレーゾーンという認識)
・ただし、個別に不正な点数操作をしているわけではない。(真っ黒なことはしてない)

という感じになった。なかなか複雑な感じやなぁ。これは色んな人が色んな切り口で炎上させるわけやで。

さて、疑惑を払拭したり、不公平感を無くすためには「単純平均」を採用すべし、というのが結論だな。それにより、点数操作が疑われることがなくなるし、有料の店舗会員が間接的に点数が上がることもなくなるし、何よりユーザーにとっても単純平均の方が嬉しいというアンケート結果出てるしな。

というわけで、そういう結論やわ。疲れたわ。

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ダイエットカフェ株式会社、代表取締役の福田尚広です。

北海道大学農学部を卒業後、システム会社でプログラマーを経て独立。 色々とコミュニティサービスを企画・制作・運営しています。 趣味は格闘技ですが、ビビリなので接近戦より遠い間合いからの打ち合いを望みます。 IT・ビジネス系の話題が好きなので、そういった話が出来る方は気軽にご連絡ください。 飲みましょう。

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